読書日和

読んだ本のこと。ときどき、邦画の感想とブログライターの記事も。



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「リリイの籠」 豊島ミホ

2008-06-02-Mon
リリイの籠リリイの籠
(2007/12/14)
豊島 ミホ

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女の子同士って、むずかしいけれどやっぱり特別。
女子高を舞台にキラめく感情の交差を描き出した、書下ろし1編を
含む全7編。〜amazonより〜

仙台の女子高を舞台にした短篇集で、在校生、卒業生、教師などの7人
が主人公になります
私は共学だったので、女子高に対しては憧れる反面、閉塞感のようなもの
を感じていて、その独特な雰囲気をとても感じられる1冊でした。

ストーリー自体はありふれているのに、女の子同士のあいだにある嫉妬や
優越感、優しさや残酷さをとても上手に描いていました。
こういう女の子特有の気持ちって、この年代ならではのような気もするし、
いくつになっても変わらない気もするし、それならどういう気持ちでいるのが
1番自分らしくいられるんだろう、、、と考えてしまいました。

誰もが認める可愛い女の子と容姿の劣る女の子の「いちごとくま」、体育会系
の女の子と文化系の女の子の「やさしい人」が特に好きでした。
接点のなさそうなふたりがふとしたことで交流を持ち、そこでいろんな気持ちが
生まれる。そういう話を書くのが豊島さんは本当にうまいです。

収録作品:「銀杏泥棒は金色」「ポニーテール・ドリーム」「忘れないでね」
「ながれるひめ」「いちごとくま」「やさしい人」「ゆうちゃんはレズ」

「薄闇シルエット」 角田光代

2008-06-01-Sun
薄闇シルエット薄闇シルエット
(2006/12)
角田 光代

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人生の勝ち負けの定義など、誰が分かるというのだろうか。
ハナは下北沢で古着屋を経営している37歳。仕事は順調、というかむしろ
勝ち組。ある日、恋人から結婚を迫られたことを契機に、恋愛と仕事に
ついて模索していくことになり…。生き惑う女性の心情を描く極上長編小説。
〜amazonより〜

ある日、恋人のタケダ君から「結婚してやる」と言われ、小さな違和感を
感じるハナ。「どうして、この人は『私が結婚を喜んでいる』と思って
疑わないんだろう・・・」と。。
このハナの気持ち。すごくわかります。
「〜してやる」とか「〜だったんだろ」とか、相手に自分のことを決めつけ
られてしまったときの、あの「?!」という気持ち。でも、だからといって
自分がどうしたいのかがはっきりとわかっているわけでもなくて・・・。

それ以来、ハナの周りが少しずつ変わり始めます。
チサトが当初嫌がっていたブランド品を扱う店を出すことになり、タケダ君は
他の女の子と結婚することになります。一人置いてけぼりをくらってしまった
ハナは、自分が何も持っていないことに気がつきます。

"幸せ"は決して仕事での成功と温かな家庭だけで決まるものではありません。
頭ではわかっているのに、どうしても他人と比べて優劣をつけたり嫉妬したり
してしまう、そんなハナの気持ちは痛いほどわかりました。
何かを持っていても、何も持っていなくても、そんな自分を好きになりたいと
思わせてくれた本でした。
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