読書日和

読んだ本のこと。ときどき、邦画の感想とブログライターの記事も。




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「間宮兄弟」 江國香織

2007-05-31-Thu
江國香織さんの本で、男性兄弟が主人公って珍しい気がしました。
私にも姉がいるので、久しぶりに姉と語り合いたいなぁと思いました

間宮兄弟間宮兄弟
(2004/09/29)
江國 香織

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間宮兄弟を見てごらんよ。いまだに一緒に遊んでるじゃん。
「そもそも範疇外、ありえない」男たちをめぐる、江国香織の恋愛小説。
〜amazonより〜

兄・明信、35歳、酒造メーカー勤務。弟・徹信、32歳、学校職員。
いい歳になっても仲良く同居生活を続けている間宮兄弟。
実際にこんな兄弟がいたらちょっと・・・と思うような仲の良さとオタクっぷりですが、
ふたりが誠実で純粋なので、キモチワルイではなくカワイラシイと思えてしまうんです。

女性に全然もてないふたりは、恋人をつくろうと、徹信の同僚・依子とビデオ屋の
店員・直美を誘って家でカレーパーティーを開きます。
その後、徹信は、明信の同僚の妻・沙織に心惹かれてふられたり、直美の妹・
夕美が徹信に興味を持ったり、ふたりの周りにはいろんな女性が登場します。

依子や直美は、間宮兄弟に「好意」というよりは「興味」があるようだったし、
人のいい兄弟とは本来無縁のトラブルに巻き込む人たちがいたり、
間宮兄弟の穏やかで平和な日々はかき乱されます。

が、どんなことがあっても、ふたりは変わりません。
自分の世界を大切にし、ささやかな幸せをちゃんと幸せだと思える。
ふたりは何も変わらないのに、周りの女性たちがみんな変わっていくのが
このお話の良いところでもあり切ないところでもあると思いました。

「東京小説」

2007-05-30-Wed
年に何度か東京へ行くことがあります。

そして行く度に思うことは、東京はたまに遊びに行くのはいいけど、
暮らすのはちょっと、、、ということです。(東京の方、スミマセン・・・)

でも、だからこそ東京でバリバリ仕事をしていたり、恋愛をしている人に
憧れるんです☆そんなことを思った本でした。

東京小説 (角川文庫)東京小説 (角川文庫)
(2003/04)
林 真理子椎名 誠

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東京の街が紡ぐ5つの物語。銀座、青山、下高井戸、深川、新宿。
作家たちが、街に秘められた物語を万華鏡のごとく鮮やかに描き出す。
日仏で同時刊行された「街の小説」の日本語版。〜amazonより〜

「東京」という同じテーマなのに、かなり方向性の違う物語が
5つおさめられています。読んだ人が「東京」とどういうふうに関わっているかで、
好きな作品が異なるのではないかなと思いました。

・林真理子「一年ののち」(青山)
・椎名誠「屋上の黄色いテント」(銀座)
・藤野千夜「主婦と交番」(下高井戸)
・村松友視「夢子」(深川)
・盛田隆二「新宿の果実」(新宿)

私が特に気に入った「一年ののち」の感想を。
これは地方出身の女性が、東京生まれのエリート商社マンと、彼の恋人が留学
している1年間という期限付きでつき合うことになるが・・・というストーリー。

青山のお洒落な雰囲気や、主人公の女性・エリコの心の変化にどんどん
惹きこまれます。そして、ラストがとても意外なんです。
思わずもう一度読み返したくなりました。
その結末は、とても「東京」らしいと思います。

このお話は、田中麗奈さん主演で『東京マリーゴールド』という映画になっています。

「しあわせな葉っぱ」 おーなり由子

2007-05-29-Tue
しあわせな葉っぱ (新潮文庫)しあわせな葉っぱ (新潮文庫)
(2003/06)
おーなり 由子

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ある朝、目がさめると、頭のてっぺんに芽が出ていました。
葉っぱは、あっという間に大きくなり、プチンと抜いても、すぐに生えてきます。
いつもよりのども渇くし、誰も気づいてくれないのはなぜだろう・・・。
他人には見えない葉っぱと暮らす、ひとりの女の子の切ない恋の絵物語。
〜amazonより〜

小説と絵本のあいだ、つまり「絵の本」といった感じで、さっと読めます。
頭に葉っぱが生えてる以外は、自分の存在や周囲の目、そして恋に悩む
ごく普通の女の子のお話です。

読み終えて、何かがつかめそうでそれが何なのかわからなくて。
もやもやしたままあとがきを読んだら、そこに書かれていた言葉でスッキリ!

『毎日生きていく中で、いつも見えているのに見えないもの。
感じているのに感じていると気がつかないでいること。
それが少しのきっかけで、くるりと見つかって、景色が変わる時の、
心がびっくりする感じや目の前が晴れて行く感じ』

これがおーなり由子さんの描きたかったことなんですね
自分のことをわかってほしいと思ったり、少し汚い気持ちになったりする象徴が
葉っぱで、いろんな自分がいるけどちょっと見方を変えると違った気持ちになれる。
毎日が、自分が、少し愛しく思えるステキな本でした♪

「ハゴロモ」 よしもとばなな

2007-05-27-Sun
ハゴロモハゴロモ
(2003/01/20)
よしもと ばなな

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失恋の痛みと、都会の疲れをいやすべく、ふるさとに舞い戻ったほたる。
赤いダウンジャケットの青年との出会い。冷えた手をあたためた小さな手袋。
人と人との不思議な縁にみちびかれ、次第によみがえる記憶。
ほっこりと、ふわりと言葉にくるまれる魔法のような物語。〜amazonより〜

東京で8年間不倫をしていたが、相手の奥さんの病気の為に終わりを告げられた
主人公・ほたるは、失恋の痛みを抱えふるさとに戻ってくる。
そこで、昔父親が再婚しようとした人の娘・るみちゃん、インスタントラーメンを出す
お店のみつるくん、そのお母さんと触れ合い、自分を取り戻していきます。

著者があとがきで『これは、多分、おとぎ話のようなものなのだと思います』
と書いているように、奇跡的であったり、とても不思議な出来事が出てきますが、
それでも、現実味がないなという感想よりも、大切なものをたくさん教えてくれた
という感想ばかりが残るんです。

『時間というもののおそろしい力を、私は実感した。まるで川の水に
押し流されるように、もうたとえ戻りたくても、その感じのしっぽにさえも
触れることはできなかった』
という文章があります。だから今を懸命に生きようというメッセージではなく、
その時間の流れに身を任せてみることの大切さを感じました。
簡単なようで、実はとても難しいこと。。

「人のセックスを笑うな」 山崎ナオコーラ

2007-05-24-Thu
いきなりですが、蒼井優さんが大好きです

その蒼井優さんが映画『人のセックスを笑うな』に出演するので、
改めて原作の本をパラパラとめくってみました。

人のセックスを笑うな人のセックスを笑うな
(2004/11/20)
山崎 ナオコーラ

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19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた。
歳の離れたふたりの危うい恋の行方は? せつなさ100%の恋愛小説。
『文芸』掲載を単行本化。第41回文芸賞受賞作。 〜amazonより〜

まず、このタイトルと著者名がすごい!(ダイエットコーラが凄く好きだと何かで
読んだことがあります。)それに反して物語はオーソドックスな恋愛ものなんです。

文字数は少ないのですが、それだけ無駄のない文章なんだと思います。
素直な文章で、さらさら〜と読めてしまいます。

年上の女性を好きになるという点で村山由佳さんの「天使の卵」を思い出しました。
どちらも純粋で切ない想いを書いているのですが、「人のセックスを笑うな」の
ほうがより現実的で淡々としています。
主人公の磯貝がいまどきな少年であることがこの作品の特徴のように思います。

ちなみに映画では、ユリを永作博美さん、オレこと磯貝を松山ケンイチさん、
磯貝に想いを寄せるえんちゃんを蒼井優さん、えんちゃんに恋する堂本を
忍成修吾さんが演じるそうです。
ユリのダンナさんである猪熊さんは誰なんでしょうか。。

「I LOVE YOU」

2007-05-23-Wed
アンソロジーってお得な気分になれます。
美味しいものをちょっとずついろいろ食べているような感じがするからですかね

『I LOVE YOU』は伊坂幸太郎さんと本多孝好さんがお目当てだったのですが、
中田永一さん・中村航さんという作家さんに出会うことができました。
こういう出会いもまたアンソロジーの魅力です。

I love youI love you
(2005/07)
伊坂 幸太郎石田 衣良

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恋愛には物語がある。初めて異性を意識しはじめたとき、相手とのあいだに
微妙な距離感を感じたとき、初恋の同級生との再会を果たしたとき、
そして別れを予感したとき…。さまざまな断片から生まれるストーリーを、
現在もっとも注目を集める男性作家たちが紡ぐ、至高の恋愛アンソロジー。
〜amazonより〜

簡単にですが、作品ごとの感想を書こうと思います。

・「透明ポーラーベア」伊坂幸太郎
初めて読んだ伊坂さんの恋愛小説。伊坂さんらしいちょっと不思議な視点のお話。

・「魔法のボタン」石田衣良
ロマンチストなイメージのある石田さんですが、これはとてもシンプルで良かった。
  
・「卒業写真」市川拓司
主人公の勘違いや心の動揺がおもしろくて、あっという間に読んでしまいました。

・「百瀬、こっちを向いて」中田永一
文章の雰囲気やテンポがとても良く、ラストも素敵でした。私の中では1番です。

・「突き抜けろ」中村航
ラブストーリーとは少し違うかもしれませんが、男性作家らしい爽やかな感じ。

・「Sidewalk Talk」本多孝好
唯一、夫婦のお話。オトナでお洒落な印象。ラストらしく1番切なかったです。

それぞれの作家さんがいろいろなタイプの恋愛を描いていて、
読み応えのある大満足の一冊でした。

「ミカ×ミカ!」 伊藤たかみ

2007-05-22-Tue
ミカ×ミカ! (文春文庫)ミカ×ミカ! (文春文庫)
(2006/08)
伊藤 たかみ

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「女らしいってどういうこと?」ある日突然、男勝りのミカがユウスケに聞いてきた。
青いインコによれば、ミカはどうやら振られてしまったらしい。
恋をして変化するミカに戸惑うユウスケ。
そんなユウスケにも告白してくる女の子が現われて…。
中学生になった双子の日常を爽やかに描く「ミカ!」第二弾。 〜amazonより〜

ミカもユウスケも「ミカ!」の頃と基本的には変わっていません。
まず、そのことにとてもホッとしました。そしてこのふたりのその後を
読めることをとても嬉しく思いました。

兄弟でも友達でもない、双子のふたりのあいだに流れる信頼感みたいなのが
前回よりも強くなっているように思いました。

今回は恋が描かれています。ミカには好きな人ができ、ユウスケのことを
好きになる女の子が出てきます。
私は特にユウスケの恋が好きで、初めは苦手だった子のことが
だんだん気になる気持ちの変化がとても自然でほほえましかったです。

「ミカ!」のときも思ったのですが、私が男の子だったらミカのことを好きに
なってます。私が女の子だったらユウスケを好きになってます。
それくらい魅力的なふたりなので、さらに続きが読みたいと思ってしまいます
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