読書日和

読んだ本のこと。ときどき、邦画の感想とブログライターの記事も。




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「ポプラの秋」 湯本香樹実

2007-11-13-Tue
ポプラの秋 (新潮文庫)ポプラの秋 (新潮文庫)
(1997/06)
湯本 香樹実

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夫を失ったばかりで虚ろな母ともうじき7歳の私。二人は夏の昼下がり、
ポプラの木に招き寄せられるようにあるアパートに引っ越した。
不気味で近寄り難い大家のおばあさんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた―。
〜amazonより〜

『夏の庭』で有名な湯本さんの本です。
『夏の庭』ではおじいさんと少年の、『ポプラの秋』ではおばあさんと少女の交流を
描いています。

"死"に過敏になっている少女・千秋は、自分が死ぬときにあの世にいる人に
手紙を届けるというおばあさんと出会い、交流を重ねていきます。
18年後の秋、おばあさんのお葬式に向かう千秋の胸の中には、おばあさんや
隣人たちとの交流が鮮やかによみがります。

千秋を子ども扱いしない感じのおばあさんと、いろんなことを深く考えすぎてしまう
千秋の描写がすごく上手だなぁと思いました。
また、千秋が亡くなってしまったお父さんに手紙を書くことで少しずつ心の整理を
していく姿と、アパートの住人を見守り続けるように佇むポプラが印象的でした。
 
私的には、千秋とオサムくんが再会できたら、千秋はもっと変われるんじゃないか
と思いました。

「夏の庭」 湯本香樹実

2007-07-28-Sat
音楽が聞いた当時のことを思い出させてくれるように、本も読んだときのことを
思い出させてくれます。
この本は、高校生の夏休みに祖母が入院していた病院のロビーで読みました。
病院のひんやりとした感じをとてもよく憶えていて、"死"について考えさせられる
内容も印象的でした。夏になると読みたくなる一冊です。

夏の庭―The Friends (新潮文庫)夏の庭―The Friends (新潮文庫)
(1994/03)
湯本 香樹実

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小学6年の夏、ぼくと山下、河辺の3人は、人が死ぬ瞬間を見てみたいという
好奇心から、町外れに住むおじいさんを見張ることにする。
一方、観察されていると気づいたおじいさんは、憤慨しつつもやがて少年たちの
来訪を楽しみに待つようになる。
ぎこちなく触れあいながら、少年達の悩みとおじいさんの寂しさは解けあい、
忘れられないひと夏の友情が生まれる。〜amazonより〜

"死"への好奇心からおじいさんを観察することにしたぼくと山下と河辺。
最初はおじいさんの顔がなかなか覚えられない、と言っていたぼくでしたが、
観察がばれてだんだんおじいさんと接する機会が増えると、
たくさんいる不特定多数のおじいさんがたった一人のおじいさんになっていきます。

ぼくたちとおじいさんが仲良くなっていく過程がとても自然に描かれていました。
ぼくたちはおじいさんから、家の手入れの仕方、草花の名前、漢字、
そして戦争の悲惨さを学び、おじいさんもまた彼らと語ることで、
寂しさが軽減し生き生きとし始めます。

そして仲良くなった分、おじいさんの死はとても重い。
それまでぼくたちにとって"死"は得体の知れない恐怖でしたが、初めて身近な人の
死を経験したぼくたちは、"死"がその一瞬にある恐怖なのではなく
長い人生の最後に在るものであることを知ります。

3人の少年たちの家庭環境が複雑すぎた感じもしましたが、
少年たちはこの夏の経験を絶対に忘れないし、それぞれの人生をゆっくりしっかり
歩んでいくんだろうなと思いました。
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