読書日和

読んだ本のこと。ときどき、邦画の感想とブログライターの記事も。




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「少し変わった子あります」 森博嗣

2008-06-17-Tue
少し変わった子あります少し変わった子あります
(2006/08)
森 博嗣

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失踪した後輩が通っていたのは、いっぷう変わった料理店。
予約のたびに場所が変わり、毎回違う若い女性が食事に相伴して
くれるという…。謎めいた料理店で出会う「少し変わった子」たちが、
あなたを幻想的な世界へと誘う物語。〜amazonより〜

大学教授の小山は、後輩の荒木が行方不明だと聞いて、以前荒木
から紹介された料理屋に行ってみることに。
するとそこは、場所が毎回変わり、しかも注文すると一緒に食事を
する相手として毎回違う若い女性が現れる不思議なお店でした。

女性たちに共通しているのは食べ方がすごく綺麗だということで、
ある女性は自分が見た夢の話をしたり、ある女性はただ黙っている
だけだったり。それでもなぜかまた来たいと思ってしまうのでした。

荒木の行方が徐々にわかるのかと思えばそういうわけでもなく、
でもラストには大きな驚きが待っている、そんな不思議なお話でした。
それぞれの物語のタイトルと挿画がとても良くて、もう少し読んで
いたいという余韻にひたってしまう一冊でした。

「マリコはたいへん!」 松久淳

2008-04-25-Fri
マリコはたいへん!マリコはたいへん!
(2006/05/25)
松久 淳

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おそらく、これが日本代表女子27人。
恋愛、仕事、結婚、別れ。さまざまな現場で日夜闘いを繰り広げる、
すっとこどっこいで、チャーミングなマリコさんたちの27ストーリーズ。
〜amazonより〜

『oggi』という雑誌に連載されていたショートストーリーを1冊の本にしたもので、
20代から30代のさまざまな職業の女性の、恋愛エピソードや恋愛観を
松久淳さんがインタビューしたような形式で書かれています。
登場する女性の名前はすべて"マリコさん"。

すべてのマリコさんが実在するということをわかっていて読むので、
とてもリアルで、自分がマリコさんと話しているような気持ちにさせられます。
ろくでもない男とばっかりつきあってしまうマリコさん、美人なのに
すっとこどっこいなマリコさん、男のギャップに弱いマリコさん・・・などなど
が登場します。

感想は、いろんな人がいるんだなぁ〜につきます。
あまり共感はできませんでした。なんでだろうと考えてみたところ、
この本に出てくるマリコさんは、地方局のアナウンサー、キャバクラ嬢、歯科医
など、私の身近にはいない職業の人ばかりだったからかもしれません。
でも、"生活する=仕事+恋愛"ということをすごく感じた1冊でした。

あ、リリーフランキーさんの装画・題字がとても素敵でした♪

「海と川の恋文」 松本侑子

2008-02-20-Wed
海と川の恋文海と川の恋文
(2005/12/01)
松本 侑子

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忘れられるものなら忘れたい。人生をかけたこの恋の行方は--。
谷川と如月からアプローチを受けた大学生の遥香。谷川を選んでまもなく、
思いがけず芸能界への道が開ける。心ならずも別れた二人だったが、
運命は遥香を如月との結婚へと導く。真実の純愛小説。〜amazonより〜

とても素敵なタイトルと装丁に惹かれて手に取った本です。

主人公は、大学に入学したばかりの遥香。そこで出会ったふたりの男性から
愛され、これが17年間忘れられない恋とすれ違いの始まりに。。。

遥香は、有名作家の息子である修平と、どこか翳りのある徳明の間で
揺れ続けます。そして、彼女が類まれなる美貌の持ち主で
思いがけず芸能界に入るあたりから物語は一気に加速していきます。

芸能界、難病、妊娠・・・。穏やかな装丁とはだいぶイメージが違う
さまざまな出来事が遥香の身に起こります。
まるで韓流ドラマや昼ドラのようであまり感情移入はできませんでしたが、
"タイミング"や"運命"について考えさせられる本でした。
タイミングを逃しているようで、流されるように生きているようで、
それも運命なのかもしれないな、と。

「十八の夏」 光原百合

2007-08-09-Thu
十八の夏十八の夏
(2002/08)
光原 百合

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朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃。四つの花が彩る珠玉の連作ミステリー。
本年度最高の感動を呼ぶ癒しの物語。第55回日本推理作家協会賞受賞作。
〜amazonより〜

「十八の夏」
予備校生の主人公がある日出会った魅力的な女性には、ある秘密があった・・・。

「ささやかな奇跡」
妻を亡くして息子とふたりで暮らしている35歳の主人公が、近くにある個人書店
の女店主と出会い・・・。

「兄貴の純情」
ジョギングの途中で見かけた女性に一目ぼれした兄を弟である主人公の目線で
描いた作品。

「イノセント・デイズ」
塾の講師をする主人公が久しぶりに教え子に会い、彼女の両親が亡くなった
事故の真相が徐々に明らかになる。

1番ミステリーらしかったのは「イノセント・デイズ」で、事件の真相が二転三転して
ドキドキさせつつ、家族とか夫婦ということについて考えさせられました。
他の3編は、日常の中にひそむ小さな秘密や誤解にハッとさせられる感覚を
描いていて、殺人のない軽いミステリーという感じでした。

どの話もミステリーなのにやわらかくて、"人生って不思議でなんだかいいものだ"
と思わせてくれます。そして、どの主人公も希望を失わないで生きている
感じがしてとても良い読後感でした。私が1番好きなのは「ささやかな奇跡」で、
主人公の息子がとにかく可愛かったです。
そして、人と人とのつながりの温かさが胸にくるストーリーでした。

「ようちゃんの夜」 前川梓

2007-05-21-Mon
雑誌「ダ・ヴィンチ」を、これから読みたい本を決めるときによく参考にしています。

その「ダ・ヴィンチ」が文学賞を始め、第1回の大賞を受賞したのが
この『ようちゃんの夜』ということで、期待をふくらませて読みました。

ようちゃんの夜 (ダ・ヴィンチブックス)ようちゃんの夜 (ダ・ヴィンチブックス)
(2006/08)
前川 梓

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ようちゃんは少し変わっている。一人でじいっと何かを見つめているときもあるし、
「空の向こうから誰かが見てる」と突然言い出したりもする。
亜紗子は、そんなようちゃんがうらやましくてたまらない。
少女の痛み、憧れ、狂気、そして……。痛いけどやさしい。かわいいけどこわい。
10代の少女たちのヒリヒリとした日常を、繊細で詩的な文章で
鮮やかに切り取った青春小説。〜amazonより〜

本を読んでいるというより、絵本を読んでいるような、詩を読んでいるような、
そういう文章でした。

初めは、カケラの集まりのような文章に何を言いたいのか「?」と思ったのですが、
ところどころでぴたりとそのカケラがはまる感じがしていつの間にか
引き込まれていました。なんというか、"みずみずしい"小説なんです。

やわらかい文章なのに、この話はとても胸を締めつけます。
自分にはないものを持つ友達への憧れと、そういうふうにしかいられない
ようちゃんの葛藤が痛いほど伝わってくるからです。

亜紗子はようちゃんに対して様々な感情を持ちますが、とにかく関わり続けます。
それがてても潔くて、私は亜紗子にも憧れます。

読む年代によって感想が変わってくるのではないかな、と思いました。
そして、次にどんな作品を書くのか楽しみな作家さんに出会えたと思いました
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